稽古場日誌

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 安田 雅弘 2015/10/17

葬式と演劇と悲劇

劇団稽古場のある、大田区池上は、毎年10月12日に、「御会式[おえしき]」という行事で熱を帯びる。鎌倉時代の仏僧である日蓮上人が入滅した、命日13日の逮夜、すなわち前夜の供養だ。本門寺の境内と参道はもとより、地元の商店街も...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 岩淵 吉能 2015/10/15

悲劇は突如

稽古が終わった。仲間といい酒を呑んだ。ほろ酔いで終電に乗った。目が覚めた。見覚えのない駅に着いた。  悲劇は突如やってくる。 歩いた。2時間弱歩いた。アパートまであと30分。鍵がない。アパートの鍵がない。  悲劇は突如やっ...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 中川 佐織 2015/10/15

悲劇の無い悲劇

詩人の谷川俊太郎さんのエッセイ本に、“若い時、僕は不幸コンプレックスだった”と書いてあった。初めて読んだ時、凄く共感した覚えがある。言葉は悪いが、「不幸」では無い自分は、「不幸」な境遇にある人と比べると、人間として足り...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 辻川 ちかよ 2015/10/14

悲劇に突っ込む女

つい先程、久しぶりに会った親しい友人に、こう言われた。「なんであなたは、自分から悲劇に突っ込んでいくの!」芝居の話ではない。私生活の話だ。 前厄、本厄、後厄のせいにしたら、「厄は関係ないよ! もはや気質だよ」と。 どう...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 福冨 はつみ 2015/10/13

あってよかった

昔々、「腹を立てずに」「怒らずに」「穏やかに」と過ごしてきた。別に誰に言われたわけでもなく、自分で選んでそんな態度をとっているのに「なんで私ばかり我慢するの?!」って思っていた。 「辛そうに見えるかもしれないけど、私、...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 髙坂 祥平 2015/10/13

実は血がチョコです

小学生の時の話。かなり前だけど、鮮明に覚えている。11月に僕たちは「女殺油地獄」を上演する。当時の幼い僕は、油地獄じゃないけど、「チョコ地獄」を味わった。 小学生の時、女の子にとてもモテた。 スポーツができて、勉強もそこ...

研修生 研修生 2015/10/12

本質を問え

研修生2年目になりました、松永明子です。今年度もよろしくおねがいいたします。 昨年の研修プログラムは大久保美智子さんが1年を通して、ほぼ1人で研修生を見ていましたが、今年は斉木和洋さんをメインに川村岳さん、浦弘毅さん3名...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 川村 岳 2015/10/12

俺マニュアル

不安定な世の中である。明日何が起こるかわからない昨今、私は危機的状況に陥らないように行動する。 稽古ではもし本番中に小道具が壊れたらどうする?衣装が傷ついたらどうする?この動きで怪我をする可能性はないか? 海外ツアーで...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 斉木 和洋 2015/10/10

伝統と革新

伝統が失われることが悲劇なのか? それとも、旧弊に縛られ新しいことに挑戦できないことが悲劇なのか? 私にはわからない。 大学時代の話をする。私はとある演劇サークルに所属していた。お互いをあだ名で呼び合うとてもあたたかな...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 谷 洋介 2015/10/10

連鎖する悲劇

少し前の話。ここ最近LINEが流行ってきていて、やりたいなーと思っていたのだが、僕はスマホを持っていない。スマホはないが携帯ミュージックプレイヤーとしてiPod touchの第3世代というのを愛用していた。 そうだ、iPod touchがある...