稽古場日誌
この劇団にいてつくづく思うのは、もう私は逃げも隠れもできないのだということだ。と書くと何やら重苦しいが、結局舞台を創るということはそういうことなんだと思う。 私が研修生になろうと思ったきっかけは、2013年の『道成寺』海外...
私は「ワルい男」が嫌いだ。浮気をしたり、大酒を飲んだり、暴れたり暴言を吐いたりする男のことだ。こういう男が実生活の中で近くにいると、だいたい物事はうまくいかない。グゥッとイラつく。なので、フィクション作品を観たり読ん...
みなさま、こんにちは、鹿沼玲奈です。先日まで、新国立劇場主催公演シリーズ「ことぜん」Vol.2 『あの出来事』に出演させていただきました。ご来場いただいた皆さま、ご声援いただいた皆さま、誠にありがとうございました。 今回は俳...
私の実家には、広いリビングがある。幼い頃、そのリビングがボールルームのように思えて「ここはヨーロッパのお城よ」とかよく妄想しては、妹と2人でクルクル踊りながら過ごした。壁には鳩時計があり、1時間に1回愛らしい鳩の鳴き声の...
今回稽古場日誌は「稽古場ではこんな事が行われている! 」をテーマにレポート形式でお送りします。創作作業が行われている現場の様子をお楽しみ下さい! ****** 今回の演目では、23人の俳優が、自分の出演シーンを作っています...
テンペスト(2018年) 鹿沼 玲奈 2018/06/04
今回印象深かったのは、ルクセンブルクでの出来事です。 ある朝、チビの私・ノッポの浦 弘毅氏・ポッチャリなエッシュ劇場の大道具係のおじさん、なんとも凸凹なトリオは、『テンペスト』の大道具の棺桶を作っていました。現地の工場...
テンペスト(2018年) 鹿沼 玲奈 2018/03/30
桜の季節になりましたね。私は今年は、いつ桜が咲き始めたのか、全く知りませんでした。毎日稽古をしていて、気づいたら咲いていたんです。なんだか冬に取り残されてしまったようで、寂しかったです。 そんな私に「稽古場の近所の、お...
現在、研修プログラム修了公演『ぺとりこおる』に向けて絶賛稽古中です。公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。どんな作品になるのか、ご期待下さい。 ********** 山の手事情社の男優陣はノッポが多い。ある日稽古...
私は以前、地方巡業を行う劇団に所属していた経験があり、「土地の力」というものはあると思っています。人間は土からは離れられなく、土からは命の源となる気運が発せられています。気運というとスピリチュアルなやばい匂いがします...
「大久保美智子主導の稽古」には私の劇団員生活の半分を費やしている。 山の手事情社には研修生制度というものがある。1人ないし2人の劇団員が1年間、研修生を指導し(エチューダー、という言い方をする)、その研修生の中から新劇...