稽古場日誌
傾城反魂香
本日通し稽古を初めて拝見した。台本を読んであらすじを追っていたときは、八方美人な元信や一途すぎるみやにイライラしていたが、実際の作品を観ると印象がガラリと変わる。みやのいじらしさ、元信とみやが想いあっているのが伝わっ...
稽古が終わって頭も心もグルグルしている時は、池上本門寺に行きます。池上本門寺は稽古場の近くにあり、劇団のランニングコースにもなっています。日蓮宗の大本山で、昼間は人で溢れ、夜もポツポツとですが人が絶えず訪れます。今日...
私が思うに、テレビドラマと、私たちのやっている舞台表現の最大の違いは、観る側に想像力を要するかどうか、だと思います。 《四畳半》では、具体的な舞台装置や小道具などは使わず、俳優の最小限の記号的な所作だけですべてを表現す...
以前道を歩いていて、丁字路に差し掛かろうかと言う瞬間、後ろから突然「落とし物ですよ」と声をかけられ、立ち止まり振り返るが誰もいない。と同時に転倒したバイクが横道から滑り込み、危うくそのまま歩いていたら巻き込まれていた...
こんにちは。入団して2年目、今回が踏ん張りどころな栗田です。今回演ずる役は、今までにない大役。しかもやったことのない役回り。家老の息子で、いわゆる武士。女遊びもし、口より先に手が出るような人間。主人公・狩野元信を陥れよ...
自分は今回の『傾城反魂香』に出演しないが、日々の稽古を見学している。シーンごとに稽古が進められ、毎日の変化を見て俳優達の創意工夫を感じる。そんな中、稽古で登場人物の人間性が垣間見えるようなシーンを見ると興奮する。それ...
本格的に『傾城反魂香』の稽古が始まる頃、私は一人暮らしをやめ、実家に戻りました。 元々、家族仲が余りにも良すぎるので親離れと言うか、家族離れを念頭に置いて始めた一人暮らしでしたが、金銭的な面や健康面で実家に帰ろうと決意...
私は山の手事情社の研修生になる時、あまり大きな声では言えないのですが、この劇団のことをほとんど知らない状態でした。仕事やプライベート、いろんなことにモヤモヤしていた時期で、(これから人生どうしよう?)(演劇したい)(...
私は以前、地方巡業を行う劇団に所属していた経験があり、「土地の力」というものはあると思っています。人間は土からは離れられなく、土からは命の源となる気運が発せられています。気運というとスピリチュアルなやばい匂いがします...
下丸子×演劇ぷろじぇくと2017の第三弾として上演される『傾城反魂香』。なぜ今この作品なのだろう? 実は頭を悩ませていた。 近松門左衛門の作品は義理や人情をテーマとして書かれている作品が多い。『傾城反魂香』においても随所でそ...