稽古場日誌
夏の夜の夢
今回の『夏の夜の夢』をお知らせするにあたって、相関図などを載せた鑑賞の手引きを作りました。その中の「シェイクスピアって何がすごい!?」という記事を執筆するにあたり下調べをしました。その際、とても興味深い本に出会ったので...
舞台をおりるとシャイなタイプが多い男優陣のなかで、藍葉悠気は誰とでも話ができるし、とても社交的。大柄だけど物腰がやわらかくプーさんみたいな顔してうんうんと頷きながらひとの話を聞いている。どんなに場が煮詰まっても声を荒...
古来より日本人は、欠けたもの、不完全なもののなかに、美を見出してきたのだとか。 “中秋の名月”は一年を通して最も美しい月と言われますが、満月とは限りません。そして“お月見”は、空に浮かぶ月ではなく水面や盃に映った月を眺める...
「僕、変なこと言ってます?」はい、言ってますよ、あなた。 鍵山大和くんというのは、こういうひとです。日常の会話でも、芝居の創作時でも、独り言でも、どんな時でも彼の中の「今だ!」スイッチが押されると、急に言葉を紡ぎ出すマ...
シェイクスピアの作品には常々、強烈な「ルッキズム」を感じる。今回の作品も、特に女性の登場人物は「私はあの子より可愛くない」だの「あの子の美しさが私に移ればいい」だの、とにかく見た目についてうるさい。そのたびに私は「わ...
有村友花は、まだまだ初々しい後輩だ。村娘のような清楚な感じだけど、天然。友達が多そう。でも実はいない印象が。花に例えると……いや、花ではなく道端の雑草か。踏まれても意外とすぐ戻る。才女ではないが、清楚な感じとは裏腹な能...
好きでいる事を辞めたい。誰しもそんな思いを密かに持っているのではないでしょうか。『夏の夜の夢』では登場人物がまじないをかけられて、好きなものが好きでなくなり、これまで何とも思ってなかったもの、嫌いなものを好きになって...
宮﨑くんといえば、ちょっとしたときに話しかけてくれるその声がやたら美声で、しかも耳元で中低音でささやかれるので、思わず笑ってしまい突っ込みたくなります。おい、そんな美声にする必要ある?わざと出してない? 自分が美声な...
ご無沙汰しております、鍵山大和です。 今回、人生初のシェイクスピアということで非常にワクワクしております。『夏の夜の夢』ではパックというイタズラ気質の妖精が登場します。作中では、パックのイタズラによって登場人物達は右往...
喜多京香は多くを語らない。はっきり言って愛想はない。稽古場ではもの静かだ。口角は基本的に上がらない。人の輪の中に入ってはしゃいでいる姿を見たことがない。暗いのかと言うとそうでもない。自分が興味のある話題にはすぐに食い...