公演情報
構成・演出=安田雅弘
〈第6回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバルinフジタ ヴァンテ〉特別公演
日程=1996年6月14日(金)~16日(日)
会場=フジタ ヴァンテ
演劇と即興の甘い関係。
●「即興としての演劇」とは
山の手事情社は常に新しい舞台表現の可能性を追及している。その1つの試みが、俳優による集団創作。「フリーエチュード」と呼ばれる即興稽古法を多く用いて、舞台作品をゼロから創作していく。それを一歩進めて、〈即興〉そのものを本番の舞台に上げられないか、というのが今回の実験公演の主旨である。当日はいくつかの種類のパフォーマンス(実演)を行なうなどして、「演劇における即興性」の意義と可能性を検証する予定。ふだんは決して観客の目に触れることのない「稽古場の新鮮な興奮」を、この舞台で実現させたい。
●演劇と即興の甘い関係
フリーエチュードということばがあります。演劇になじんだり、演劇をつくる際に使われる手法で、スポーツにおけるフォーメーションプレイと同じくらい重要なのですが、おそらくほとんどの人は知らないでしょう。ワークショップならご存知でしょうか?演劇に興味を持つと、この2つのことばは同じくらいいろいろなところで使われ、同じくらい定義があいまいです。「あいまいでもいいじゃん」という考え方もありましょうが、それは演劇をダメにする脳天気な意見です。演劇にまつわるターム(用語)がいつまでもあやふやなことは、文化的『ドリフターズ(漂流者たち)』であるこの国をさびしく反映しているような気がして、ときどき悲しくなります。さて、今回はフリーエチュードです。フリーとはどこまでフリーなのか。エチュード(稽古)とはどうあると愉快なのか。そのあたりをじっくりと定義してみるつもりです。
スタッフ
照明=関口祐二
音楽=江村桂吾
舞台監督=黒田隆行
宣伝美術=福島治
制作=奥林啓史・南千歩・平口雅世
製作=UPTOWN PRODUCTION
1996年6月14日(金)~16日(日)
前売 2000円
当日 2300円
フジタ ヴァンテ